昔ばなしの現地に行こうの巻 その1(イワナの怪・鬼怒沼の機織り姫の巻)

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」、今週のお題「自由研究」ということで思い出話でもひとつ

 昔ばなしの現地に行ってみることにしました。研究なのかはわかりませんけど!

それは2017年7月17日・18日・19日の夏の暑い盛りのことじゃった…(常田富士男さん

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やめなされやめなされ…

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ある夏に南会津の山奥を流れる水無川の(増水時には水が流れるが、通常は伏流水になるなどして地表を水が流れない川のこと)上流で、四人の木こり達が木を伐っていたが、暑さが続き仕事に疲れた彼らは、楽をして儲けるために明日は仕事を休んで根流し(『根』と呼ばれる魚を仮死状態にさせる天然物の神経毒を作ってそれを川に流し込む漁法)で岩魚(イワナを捕る計画を立てる。

さっそくその晩、木の根や葉っぱを鍋で煮て、「根」を作っていた時の事、山奥にもかかわらず何処からとも無く一人の僧侶が現れて計画を知り「川に毒を流せば小魚まで死んでしまう、人間の子供が殺されると思ってみい。むごい事はやめなされ」と説教を始めた。木こり達は突然現れたこの僧侶を気味悪く思い、とりあえず持っていたキビ団子をご馳走して宥めつつ、リーダーの木こりが「坊さんの言う通り根流しは止めよう」と仲間たちを説得すると、満足したのか去っていった。

しかし木こりたちは根流しを止めるつもりはさらさらなく、翌朝すぐに沢山の根を川に流し大量のイワナを獲り始めた。大漁に気を良くした彼らはもっと大きな魚を捕ろうと上流の「底無しの淵」と呼ばれる、普段は皆が近寄らないような場所にまで到達し、勢い任せに残った根を桶ごと淵へ投げ込むと、並みのイワナのみならず見た事もないほど巨大なイワナが白い腹を見せて浮かび上がってきた。

その夜、浮かれた木こり達が昨夜の僧侶を罵りながら祝杯の肴にするために巨大イワナの腹を割いてみると、ポロポロと見たことのあるキビ団子が転がり出てきた。昨夜の僧侶はこのイワナが化けていたのだ、と彼らが察したとたん、根流しの中止を提案した木こりはバッタリと倒れて動かなくなり、それを見た他の者たちは恐怖にかられてその場を逃げ出すのだった。やがて谷川の水はきれいに戻り、魚も住めるようになったが、この不思議な話はいまも人々に語り継がれているそうな…

 

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弥十(やじゅう)という若者が姉の家に届け物をした帰り、道に迷って鬼怒沼にたどり着いてしまう。鬼怒沼の素晴らしい景色に見とれているうちに弥十は疲れて眠ってしまった。

 しばらくして弥十が目を覚ますと、近くで美しい娘が機を織っているのに気づいた。「鬼怒沼には機織姫がいて、機を織るのを邪魔すると恐ろしい祟(たたり)がある」という言い伝えを思い出した弥十は、一度は隠れるものの機織姫の美しさに見惚れて近づいて彼女に触れ、機織姫が機を織るのを邪魔してしまう。

 機織姫は弥十を突き飛ばし怪我をさせる。怒り心頭の機織姫に我に返った弥十は、祟りのことを思い出し血相を変えて逃げ出した。しかし、機織姫は弥十を許さず、杼(ひ)をなげて村に逃げ帰った弥十を捕まえ、糸を手繰り寄せて引きずって鬼怒沼へ連れ戻す。

 殺されると思った弥十は反撃に出て、機織姫を杼で突き刺した。弥十は顔面蒼白・血と泥で汚れたぼろぼろの姿ながら、素晴らしい細工の杼を持って村へ帰ってきた。鬼怒沼の美しい沼には機織姫が住んでいて、うっかりのぞき見すると恐ろしい祟があるそうな…

 

昔話の内容は動画とあらすじを見ていただくとしていつものごとくバイクと登山という無茶な旅の開始でございます

3日間のキャンプツーリング・登山ということで荷物はやや多め

最初に南会津にある水無川を目指すことにしたそうな…(市原悦子さん

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 阿賀川の支流にて

 この時はまだホームセンターの箱(通称ホムセン箱)は小さいのを積んであります

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県道347号線会津鉄道会津線 田島高校前駅を少し過ぎると水無川が見えてきたのじゃった…(常田富士男さん

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やっぱり現地に行ってみて感じることは謎の感動しかないです

ここがイワナ坊主が現れた場所かぁ~なんて感じ入ってしまうのじゃった…(常田富士男さん

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あれ?結構水がありませんかね?

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水はかなり澄んでおり手をひたすとキリっと冷たく爽快でした。

いっちょここらで根流しでもしねぇか?
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その翌年にも水無川に寄ってみた所水無川の名に恥じない枯れっぷりでした

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枯れて見えますが地下に伏流水として水が残っておりまとまった雨が降ればたちまち暴れ川と化す危険な川でございます

いっちょここらで根流しでもしねぇか??

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イワナ坊主の影を追い上流まできましたがここで通行止め

よしここらで一丁根流しでもしねぇか???

※根流しした場合現代日本ではしょっぴかれるそうです

しませんけど!

ja.wikipedia.org

そんなこんなで水無川を後にして日光市のキャンプ場に向かうことにします

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利用したその日は利用者自分だけの貸し切り状態

これがソロキャンプの醍醐味というもの

管理のおばさま達からも帰り際に独りで大丈夫?なんて心配される始末

大丈夫ですがな~なんて軽口を叩いたのはいいんですが夜中独りで山のキャンプ場でもぞもぞするのはやっぱり心細いもんですなぁ~

2日目の鬼怒沼登山にむけて早めに休むことにしました。

2日目に大変な目に逢うとはまだこの時は知るよしもなかったのじゃった…(市原悦子さん)

 

その2に続きます

gogonoyokoana.hatenablog.com